ユリノキ(百合の木)|初夏に咲くチューリップのような花

5月〜6月にかけて見られる薄黄緑色のチューリップのような花です。
私の散歩道では公園樹として植栽されています。
実はこの花、とても高いところに咲いているので、今まで気がつかずにいました。
ユリノキの特徴
花は薄黄から薄緑色で、カップ型をしています。
萼(ガク)近くの花びらにはオレンジ色の模様が入っているのが特徴です。
可憐な花ですが、樹高が10〜40mと高いため、咲いていても気づかれにくいことがあります。

ユリノキ(百合の木)
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ユリノキの葉と別名
ユリノキの葉は、どこか羽織に似たユニークな形をしています。その姿から「ハンテンボク(半纏木)」という別名でも呼ばれています。

ハンテン(半纏)に似ているユリノキの葉
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そう言われてみると、羽織のような形をしているように見えますね。
また、花はチューリップのような形から、英語では「Tulip Tree(チューリップツリー)」と呼ばれているそうです。
秋に彩る紅葉
ユリノキは初夏の花だけでなく、秋の紅葉も見ごたえがあります。
黄金色に色づいた葉は、イチョウと並ぶほどの美しさで、街路樹やキャンパス、公園などで季節の移ろいを感じさせてくれます。

ユリノキの紅葉
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ユリノキの紅葉の様子
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みなさんの身近な公園や街路樹でも、ふと見上げればユリノキの花に出会えるかもしれませんよ。
アメリカで親しまれるユリノキ
ユリノキの花言葉は「幸福」。
気になって調べてみると、原産地のアメリカでは特別な存在として親しまれています。
ケンタッキー州やインディアナ州、テネシー州では「州の木」に指定されており、地域を象徴する樹木として大切にされているようです。
州の木として選ばれるということは、地域の人々にとって大切なシンボルツリー。
そう考えると、ユリノキは「幸福」の花言葉にも通じる、縁起の良い木なのだと感じました。
参考:Official State Tree of Kentucky, State Symbols USA, 2025.8.15
ユリノキの基本情報
花名:ユリノキ(百合の木)
科名:モクレン科
属名:ユリノキ属
別名:ハンテンボク(半纏木)、グンバイノキ(軍配の木)、チューリップツリー
学名:Liriodendron tulipfera
英名:Tulip Tree
花期:5月~6月
花色:黄色
花言葉:幸福
モクレン科の仲間