ギンモクセイ(銀木犀)|優しく控えめな香りを漂わせる秋の白い花

白の花が可愛らしいギンモクセイ
9月〜10月にかけて見られる白い小花。
キンモクセイよりも香りは穏やかで、甘さの中に清々しさがあります。

ギンモクセイ(銀木犀)の花
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庭木や公園樹としても親しまれ、落ち着いた印象を与える秋の花木です。
ギンモクセイの特徴
ギンモクセイは、枝いっぱいに小さな白い花を咲かせます。

小さな花をたくさん咲かせるギンモクセイ(銀木犀)
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その香りはキンモクセイほど強くはなく、ほんのり甘さを含んだ清楚で爽やかな印象。

公園で優しい香りを漂わせるギンモクセイ
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控えめながらも上品で、秋の澄んだ空気に寄り添うように漂います。
街中ではキンモクセイほど目立たないかもしれませんが、庭先や公園で近づいてみると、ふわりと香りに包まれる瞬間に出会えます。
キンモクセイとの違い
ギンモクセイはキンモクセイの原種にあたり、花色や香り、葉の形に違いがあります。
その特徴を以下の表にまとめました。

ギンモクセイ(銀木犀)

キンモクセイ(金木犀)
項目 | ギンモクセイ(銀木犀) | キンモクセイ(金木犀) |
---|---|---|
学名 | Osmanthus fragrans |
Osmanthus fragrans |
花色 | 白〜淡い黄色 | 橙色〜オレンジ |
花期 | 9月〜10月 | 9月〜10月 |
香りの特徴 | 甘さ控えめで清楚、爽やか | 強く甘い、濃厚な芳香 |
葉の特徴 | 丸みがあり、縁にギザギザ(鋸歯)がある | 細長く、鋸歯はない |
※ 観察によると、ギンモクセイの葉に、必ずしもギザギザがあるわけでもなく、個体差がある印象です。
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ギンモクセイは控えめで清楚な印象、キンモクセイは華やかで存在感のある印象を与えます。
同じモクセイ科の仲間でありながら、花色と香り、葉の形によってそれぞれ独自の魅力を持っています。
ギンモクセイの由来
「銀木犀」という名前は、白く清らかな花を「銀」にたとえたことに由来します。
また「木犀(モクセイ)」の「犀」は動物のサイからきています。
幹や枝の表面には細かい凸凹や縦の割れ目があり、サイの皮膚のようにゴツゴツとした質感をしているためです。
この木肌の特徴から「木犀(モクセイ)」と呼ばれるようになりました。

ギンモクセイの木の肌
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キンモクセイも同じ特徴を持ちますが、ギンモクセイは白い花との対比で、より落ち着きと清楚さを感じさせます。
ギンモクセイの基本情報
花名:ギンモクセイ(銀木犀)
科名:モクセイ科
属名:モクセイ属
別名:モクセイ(木犀)
学名:Osmanthus fragrans var. fragrans
英名:Fragrant olive, Sweet olive, Tea olive
花期:9月~10月
花色:白、淡い黄色
花言葉:初恋
ギンモクセイの仲間
- オリーブ
- シマトネリコ
- トウネズミモチ
- ハゴロモジャスミン
- ヒメライラック
- ライラック
- レンギョウ
参考:『花しらべ花認識/花検索』アプリ
キンモクセイ(金木犀)についてはこちらで紹介しています。