ヒマワリ(向日葵)|太陽の花として愛される夏の風物詩

ヒマワリ(向日葵)は、7月〜8月に咲くキク科の一年草で、誰もが知っている夏を象徴する花です。
Contents
夏を象徴する花
青空の下、一面に咲きそろう黄色い花――ヒマワリは、夏を代表する花のひとつです。
その大きく堂々とした姿は、見る人に元気や明るさを与えてくれる存在として、古くから親しまれてきました。

青空の下に咲き誇るヒマワリ
ヒマワリの特徴
草丈
矮性種は30cmほど、一般的な園芸種は1.5〜2m、大型品種は3mを超えることもあります。
ちなみに、ギネス世界記録に認定された最も高いヒマワリは、ドイツで記録された9m17cm。
日本でも挑戦が続けられており、大阪府貝塚市の山薗さんの最高記録は7m30cm。2025年時点でこのチャレンジは40年も続いており、毎年夏の話題にもなっています。

公園に咲く可愛らしいヒマワリ
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ヒマワリ畑に咲くヒマワリたち
花の構造
花びらに見える部分は「舌状花(ぜつじょうか)」、中心の茶色い部分は「筒状花(とうじょうか)」と呼ばれ、それぞれが独立した小さな花でできています。

ヒマワリの構造
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向日性
若い蕾の時期には太陽の動きを追いかけるように花の向きを変える「向日性」が見られますが、開花すると東を向いたまま咲き続けるのが特徴です。

太陽を追いかけるヒマワリの蕾
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利用
観賞用だけでなく、種子は食用や油の原料として広く利用され、生活の中でも身近な植物です。
農業の現場では「緑肥」としても活用されます。
開花後のひまわりをそのまま畑に鋤き込むことで、土壌をやわらかくし有機質を増やし、微生物の活動を活発にする効果があります。
美しい景観を生み出すと同時に、農業を支える役割も果たしているのですね。
花言葉と名前の由来
ヒマワリの学名 Helianthus は、ギリシャ語の helios(太陽)と anthos(花)に由来します。
このように名前からも“太陽の花”としてのイメージが強く表れています。
その名の通り、若い花は太陽の動きに合わせて首を向ける「向日性」を持ち、日本語名「向日葵」や英語名「Sunflower」にも「太陽の花」としての姿が反映されています。
花言葉には「あなたを見つめる」「憧れ」「情熱」などがあり、太陽に向かう凛とした姿勢から生まれたといわれています。
世界中で愛されるヒマワリ
ヒマワリはその明るさと力強さから、世界中で人々に愛されてきました。
イギリス王立園芸協会(RHS)が選ぶ「世界で楽しまれている50の園芸植物」にも含まれており、観賞用としても人気が高い花です。
やはり、太陽に向かってまっすぐに咲くその姿が、希望や元気を与えてくれる花として愛され続ける理由だと思います。
また、書籍によると、ヒマワリは鑑賞だけでなくコンパニオンプランツとしても役立ちます。スイートコーンやカボチャ、ズッキーニの間に植えたり、エンドウマメなどのつる性植物を絡ませたりすることで、野菜の生育を助けるといわれています。
おわりに
真夏の強い日差しにも負けずに咲き誇るヒマワリは、まさに夏を明るく彩る存在です。
畑一面に咲きそろう姿はもちろん、庭にたった一輪あるだけでも、そっと元気を与えてくれる花といえるでしょう。

花壇に咲くヒマワリ(向日葵)
ヒマワリの基本情報
花名:ヒマワリ(ヒマワリ)
科名:キク科
属名:ヘリアンサス属
別名:ニチリンソウ(日輪草)
学名:Helianthus annuus
英名:Sunflower
花期:6月~10月
花色:黄、赤、オレンジ、茶
花言葉:熱愛、あこがれ
ヒマワリの仲間
- アーティチョーク
- アキノキリンソウ
- アゲラタム
- アサギリソウ
- アスター
- エーデルワイス
- エゾギク
- オステオスペルマム
- ガーベラ
- ガザニア
- カモミール
- キク
- キンセンカ
- コスモス
- サイネリア
- ヒマワリ
- ブルーデージー
- マーガレット
- ミヤコワスレ
- ヤグルマギク
- ルドベキア
など
《参考》
・『花しらべ花認識/花検索』アプリ
・ ジェイミー・バターワース 著, 上原ゆうこ 訳 『イギリス王立園芸協会版 世界で楽しまれている50の園芸植物図鑑』 (原書房, 2021年2月)
・Guinness World Records「Tallest sunflower」, 2025.8.16
・日本記録サイト【日本記録】「日本で最も背が高いひまわり」, 2025.8.16
ひまわり畑の風景はこちら。
・北海道・斜里岳を背景に広がる初秋のひまわり畑。緑肥としての活用例もご紹介しています。

・群馬県・大岩フラワーガーデンを訪ねて(2025年現在は閉園)

ひまわりといえばゴッホ。
・ゴッホの《7つのヒマワリ》を訪ねた記録はこちら。
