和洋どちらのスタイルにも合うクリスマスローズの魅力

うつむくような姿で咲くクリスマスローズ。何かを内に秘めているような、そんな魅力があります。冬から春にかけて咲くこの花は、寒い季節に彩りを添えます。
Contents
クリスマスローズの特徴
クリスマスローズの花びら(花弁)は退化しており、花びらに見える部分は「萼(がく)」です。

クリスマスローズ – ‘Hellebores’
クリスマスローズの由来
クリスマスローズはヘレボルス属の一種「ニゲル」という品種が12月に花を咲かせることから、クリスマスに咲くバラのような花という意味で名付けられました。ニゲル以外の品種は、2月から5月にかけて花を咲かせます。
茶席にも似合うクリスマスローズ
クリスマスローズはうつむき加減のその花姿に風情があるため、茶席に似合う「茶花(ちゃばな)」として茶室の床(とこ)にもよく似合います。茶花としての和名は「初雪おこし」。その他にも、咲く季節によって「寒芍薬(かんしゃくやく)」「八手花笠(やつではながさ)」などと呼ばれています。
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ヤツデ(八手)の葉に似たクリスマスローズの葉。

別名に八手花笠と名を持つクリスマスローズ
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ヤツデハナガサと呼ばれるように、うつむき加減に咲く姿が「花笠」に見えますね。沖縄の琉球舞踊でかぶる花笠にも形がよく似ています。

別名に八手花笠と名を持つクリスマスローズ
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雪や氷の下で咲く、ハイブリッド種のクリスマスローズ
クリスマスローズは和の空間にもよく似合いますが、園芸品種の中には、寒い冬でも美しく咲く力強さを持つものもあります。
「氷の薔薇(Ice N’ Rose)」という品種は、ニゲル種とガーデンハイブリッドを掛け合わせて生まれた、比較的新しいタイプのクリスマスローズです。
「氷」と名付けられた通り、雪や氷の下でも美しく咲くのが特徴で人気があります。

クリスマスローズ(hellebores)
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「Ice N’ Rose」は、ホワイト、レッド、ローズの3色が展開されており、色ごとの個性も楽しめます。
色によって印象が異なるため、植える場所や空間に合わせて選ぶ楽しみもあります。

クリスマスローズ (hellebores)
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クリスマスローズは、落ち着いた雰囲気を持ちながら、華やかさもある花で、和洋どちらの空間にもよくなじみます。
クリスマスローズの丘
ここでは、印象に残っているクリスマスローズの風景をご紹介します。
滋賀県の「水性植物公園みずの森」で見た、咲き誇る景色が忘れられません。
目の前に広がるその光景を、私は「クリスマスローズの丘」と呼んで記憶に残しています。

クリスマスローズ (helleborus)
一重咲き、八重咲き、セミダブルなど、咲き方の違いも楽しめる花です。
訪れる季節や年によって景色は異なるかもしれませんが、印象に残る風景でした。
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クリスマスローズの基本情報
花名:クリスマスローズ
科名:キンポウゲ科
属名:ヘレボルス属
別名:ヘレボルス、レンテンローズ、 カンシャクヤク(寒芍薬)
学名:Helleborus
英名:Hellebore, Christmas rose
花期:12月~5月
クリスマスローズの仲間
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- アネモネ
- クレマチス
- ニゲラ
- ラナンキュラス
など
※この記事は、関連サイト「Azure Garden」の自然を楽しむブログより移行・再編集したものです。(2025.4.21)
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クリスマスローズの他にも萼が花びらに見える花はこちら。
