萼(がく)が美しい花たち|クレマチス・センニンソウ・クリスマスローズ・シュウメイギクなど

Column
花びらのように見えて、実は「萼(がく)」⁉︎
そんな、見た目にギャップがある花たちをご紹介します。
今回取り上げるのは、クレマチスやセンニンソウ、シュウメイギクなど、どれもキンポウゲ科に属する植物たち。
花びらに見える部分が実は萼だと知ると、何気なく見ていた花も少し違って見えてきます。
クレマチス(鉄線)
「つる植物の女王」と呼ばれるクレマチス。
実は花びらを持たず、花のように見える部分はすべて萼(がく)です。日本原種のカザグルマや、イギリスでの品種改良についても紹介しています。

4月〜10月にかけて見られる存在感のある花です。
クレマチスはつる性植物の女王と呼ばれ、バラと組み合わせて植えられることも多く、ガーデンデザインの定番ペアとして人気です。
クレマチスの特徴
クレマチスの特徴のひとつは、花びら(花弁)を持たないことです。
花びらのように見...
クリスマスローズ(ヘレボルス)
冬から春にかけて咲くクリスマスローズも、キンポウゲ科の植物。
花びらのように見える部分は萼で、うつむくように咲く姿が特徴です。

うつむくような姿で咲くクリスマスローズ。何かを内に秘めているような、そんな魅力があります。冬から春にかけて咲くこの花は、寒い季節に彩りを添えます。
クリスマスローズの特徴
クリスマスローズの花びら(花弁)は退化しており、花びらに見える部分は「萼(がく)」です。
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センニンソウ(仙人草)
「秋のクレマチス」とも呼ばれるセンニンソウ。
十字型の白い萼が甘い香りを放つ、涼やかな秋の花です。名前の由来や英名「Sweet Autumn Clematis」にも触れています。

7月〜10月に咲く小さくて可愛らしい白い花です。
センニンソウの特徴
十字に見える花びらのような部分は、実は「萼(がく)」です。
花びらよりも萼が目立つ、または花びらを欠く構造は、キンポウゲ科の植物によく見られます。
センニンソウ(仙人草)の由来
雄し...
シュウメイギク(秋明菊)
秋の庭で静かに咲くシュウメイギクも、キンポウゲ科の仲間です。
一見花びらに見える部分は萼で、ふんわりと開いた姿には、どこか野の風情が漂います。
茶席での和名や、別名などもあわせてご紹介しています。

秋の気配が深まり始める頃、白やピンクの花を風に揺らして咲くシュウメイギク。
9月から11月にかけて見られる、やさしい秋の花です。
花びら(花弁)のない花
花びらのように見える部分は、ガク(萼)です。
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おわりに
萼が花びらのように見える花は、このほかにもいろいろあります。
また見つけたら、少しずつご紹介していきたいと思います。
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ちなみに、苞(ほう)が花びらに見える植物もあります。
そのひとつ、ハナミズキについてはこちらの記事でご紹介しています。

ソメイヨシノが葉桜へと移り変わるこの時期、街中で目に留まるようになるのがハナミズキです。
白やピンクの花が咲き、春から初夏にかけて見頃を迎えます。
可愛らしい花を咲かせるため、街路樹や庭木として植えられているのをよく目にします。
ハナミズキの特徴
白やピンクの花を咲かせるハ...
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