びわ湖大津館イングリッシュガーデン|春のグラベルガーデンと植栽の特徴
/ Last updated: 2026.06.03

数年前、庭園で「グラベルガーデン」という言葉を目にしました。乾燥に強く、ローメンテナンスな庭づくりとして紹介されることが多く、興味を持つようになりました。
近年の暑さを考えると、このような取り組みが今後さらに身近になっていくのかもしれません。
グラベルガーデンとは
グラベルガーデンとは、砂利(グラベル)を敷いた地面に植物を植える庭づくりの手法です。
水はけの良い環境をつくり、乾燥に比較的強い植物や宿根草を中心に植栽することで、水やりや除草などの管理を抑えやすいとされています。
イギリスのガーデナー、ベス・チャトー(Beth Chatto)が実践した乾燥地の植栽でも知られています。
ベス・チャトーは「Right plant, right place(適した植物を適した場所に)」という考え方を大切にしていました。実際に彼女のグラベルガーデンは、イギリスでも乾燥した地域にありながら、基本的に灌水を行わない庭として知られています。
今回は、びわ湖大津館の春のグラベルガーデンで、実際にどのような植物が植えられていたのかをご紹介します。
Contents
乾燥に比較的強い植物
今回見られた植物の中には、水はけの良い環境を好むものが多く見られました。
ボリジ
ボリジは地中海沿岸原産のハーブです。
青い星形の花が特徴で、水はけの良い環境を好みます。
昆虫を呼ぶ植物としても知られ、ナチュラルガーデンや自然風植栽でもよく利用されています。

蕾をたくさんつけたボリジ
ディアスキア
ディアスキアは南アフリカ原産の植物です。
小さな花を次々と咲かせる姿が印象的で、イングリッシュガーデンやコンテナ植栽でもよく見かけます。
柔らかな色合いが周囲の植物ともなじみやすく、植栽全体に軽やかな印象を与えていました。

ディスアキア
ルピナス
ルピナスは高く伸びる花穂が特徴です。
草丈の低い植物が多い中で縦のラインをつくり、植栽に変化を与えていました。
初夏の庭園では存在感のあるアクセントになっています

ルピナス
ヤグルマギク
ヤグルマギクはヨーロッパ原産の一年草です。
鮮やかな青い花が特徴で、乾燥にも比較的強い植物として知られています。
もともとは麦畑などに見られる植物で、現在でもワイルドフラワーやナチュラルガーデンの植栽によく利用されています。

ヤグルマギク(矢車菊)
ペンステモン
ペンステモンは北アメリカ原産の多年草です。
ナチュラルガーデンや宿根草主体の植栽でもよく利用される植物です。

イングリッシュガーデンに見るペンステモンの植栽例
ジギタリス
イングリッシュガーデンやローズガーデンでよく見かけるジギタリスも植えられていました。
花穂を立ち上げる姿は植栽の中でも目を引きます。
グラベルガーデンという視点で見てみると、比較的丈夫な性質を持つことも、さまざまな庭園で利用されている理由のひとつなのかもしれません。

庭にアクセントを加えるジギタリス
ニゲラ
ニゲラも植えられていました。
細かく切れ込んだ葉と繊細な花が特徴で、イングリッシュガーデンでもよく見かける植物です。
水はけの良い環境を好み、こぼれ種でも増えることから、自然風の植栽にもよく利用されています。

ニゲラ(Love-in-a-mist)
一緒に植えられていた丈夫な植物たち
植栽を観察していると、乾燥に比較的強い植物だけでなく、丈夫な宿根草も組み合わせて使われていました。
シラン(紫蘭)
シランはラン科の多年草です。
日本でも古くから親しまれている植物で、丈夫で育てやすいことから庭植え利用されているのをよく見かけます。
グラベルガーデンの代表的な植物というわけではありませんが、自然な植栽の中に取り入れられていました。

シラン(紫蘭)
ムラサキツユクサ
ムラサキツユクサは北アメリカ原産の多年草です。
一つひとつの花は短命ですが、次々と花を咲かせるため、長い期間花を楽しむことができます。
丈夫で育てやすく、庭園植栽でもよく見かける植物です。

ムラサキツユクサ(紫露草)
おわりに

乾燥に比較的強い植物や宿根草を組み合わせたグラベルガーデンの植栽例
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乾燥に比較的強い植物だけでなく、さまざまな宿根草が組み合わされていました。
今回紹介したのは一部ですが、実際にはさらに多くの植物が植えられており、それぞれの特徴を活かしながら景観がつくられていました。
グラベルガーデンという言葉からは、乾燥地向きの植物ばかりが植えられているイメージを持っていましたが、実際に見てみると、乾燥に比較的強い植物だけでなく、丈夫な宿根草も組み合わせながら景観がつくられている印象でした。
花の美しさだけでなく、その場所に合った植物が選ばれているという視点で見てみると、また違った発見があります。
ガーデン巡りでは花の美しさに目が向きがちでしたが、このような視点で楽しむのも面白いなと感じました。
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