シキミ(樒)|春に咲く淡い黄色の花と、仏前に供えられる常緑樹

シキミ(樒)
Spring

シキミ(樒)は、マツブサ科の常緑小高木です。
3月〜4月ごろに、細長い花びらが広がる淡い黄色の花を咲かせます。



シキミの花の特徴

淡い黄色の花が枝に点在するシキミ

淡い黄色の花を咲かせるシキミ

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シキミの花は、直径3cmほど。
細長い花びらが幾重にも重なるように並び、外側へ広がっています。

シキミ(樒)

細い花びらが広がって咲くシキミ

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花色は淡い黄色からクリーム色で、緑の葉の間に咲きます。
一輪を近くで見ると、花びらの細さや重なり方がよくわかります。



光沢のある葉

シキミの葉は細長い楕円形で、表面に光沢があります。
やや厚みがあり、葉の縁にはギザギザがありません。

シキミの細長い楕円形の葉

シキミの細長い楕円形の葉

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一年を通して緑の葉が見られ、枝葉には独特の香りがあります。
学名の Illicium は、ラテン語の「誘惑する」という意味の言葉に由来し、その香りにちなむとされています。
また、anisatum は「アニスに似た香りを持つ」という意味で、学名の両方に香りとの関わりが見られます。

仏前や墓前に供えられるシキミ

シキミは、仏前や墓前に供える植物として使われてきました。
寺院の境内や墓地などに植えられていることもあります。

地域によっては「シキビ」とも呼ばれ、花よりも、供えられた枝葉の姿になじみがあるかもしれません。

ミニコラム|『源氏物語』にも登場するシキミ

シキミは、『源氏物語』にも登場します。
「若菜下」では、出家した朧月夜(おぼろづきよ)が、光源氏への手紙をシキミに添える場面があります。仏事に使われる植物が、別れを伝える手紙にも添えられていたのですね。

長居植物園では、この一節を紹介する案内板が見られました。

『源氏物語』「若菜下」に登場するシキミを紹介する案内板

『源氏物語』「若菜下」に登場するシキミを紹介する案内板

シキミの名前の由来

「シキミ」の名前は、有毒な実を意味する「悪しき実」に由来するという説があります。

漢字では「樒」と書きます。
「シキビ」のほか、「ハナノキ」「ハナシバ」などの別名も知られています。



星形に並ぶ実と毒性

花のあとには、先のとがった実が星形に並びます。
秋になると熟して裂け、中から種子が出てきます。

香辛料の八角に似た形ですが、八角は別種のトウシキミの実です。

シキミは植物全体に有毒成分を含み、特に実や種子には強い毒性があります。
実や葉を食用にすることはできません。

シキミの基本情報

花名:シキミ(樒)
科名:マツブサ科
属名:シキミ属
学名:llicium anisatum
花期:3月〜4月ごろ
花色:白、黄

マツブサ科の仲間

  • アメリカキシミ
  • サネカズラ
  • チョウセンゴミシ




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