【植物に学ぶ西洋文化】ミカエルマス・デイジーと聖ミカエル祭
/ Last updated: 2026.09.17

9月29日は、キリスト教の祝日のひとつ「聖ミカエル祭(Michaelmas)」です。
イギリスでは、この頃に花を咲かせる秋咲きのアスター類が、「ミカエルマス・デイジー(Michaelmas daisy)」と呼ばれてきました。
植物の名前に残る「Michaelmas」とは、どのような日なのでしょうか。
ミカエルマス・デイジーの名前の由来と、聖ミカエル祭についてまとめました。
ミカエルデイジーとは
Michaelmas daisy(ミカエルマス・デイジー)は、一つの植物だけを指す名前ではなく、宿根アスターなど、いくつかの秋咲きのアスター類に使われる英名です。
紫や青紫、ピンク、白などの花色があります。
ミカエルマス・デイジーと呼ばれる植物には、ユウゼンギク(Symphyotrichum novi-belgii)やネバリノギク(Symphyotrichum novae-angliae)などがあります。

ユウゼンギク(Symphyotrichum novi-belgii)
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聖ミカエル祭(Michaelmas)とは
Michaelmasは、9月29日に行われるキリスト教の祝日です。
大天使ミカエル(St. Michael the Archangel)は聖書に登場する天使で、『ヨハネの黙示録』では、ミカエルとその天使たちが竜と戦う場面が描かれています。
英国国教会でも9月29日は「Michael and All Angels」とされています。
西洋美術では、翼を持ち、剣や槍を手にして悪を退ける姿などで表されてきました。

大天使ミカエル(St. Michael the Archangel)
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なぜ「Michaelmas Daisy」と呼ばれるの?
Michaelmas daisyという名前は、花が咲く季節とMichaelmasとの結びつきを表しています。
秋に花を咲かせるアスター類は、9月29日のMichaelmasの頃にも花を見ることができます。
そのためイギリスでは「Michaelmas daisy」という名前で親しまれてきました。
植物の名前に、季節の行事が残されている例のひとつです。

紫色の花を咲かせる秋咲きのアスター類
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MichaelmasとQuarter Day
Michaelmasには、宗教行事とは別に、イギリスの暮らしの暦と結びついた側面もあります。
イングランドでは伝統的に一年を四つの節目に区切るQuarter Daysがあり、Michaelmasもその一つでした。
Quarter Dayは、地代の支払いや契約などの区切りとして使われてきた日です。
また、ミカエルマス・デイジーには「別れ」の意味も伝えられています。
これは、Michaelmasが収穫の季節の終わりにあたり、新しい農業の一年が始まる時期だったこととも結びつけられています。
花の名前からたどる西洋の歳時記
Michaelmas daisyという花の名前をたどると、その先に9月29日の聖ミカエル祭、さらにイギリスで季節の節目とされてきたMichaelmasの歴史を知ることができました。
植物の名前には、その土地の行事や暮らしとの関わりが残されていることを、ミカエルマス・デイジーに学びました。
《参考》
・「イギリス歳時暦」 チャールズ・カイトリー著 澁谷 勉訳 大修館書店 1995.11.1
・ The Michaelmas Daisy, Historic UK, 2025.9
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